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「紫?」
「ん?ああ、ごめんなさい」
「いや、謝られても・・・」
つい、思考が巡っていた。
すぐ隣に、彼女がいるのに。
「・・・」
何も言わずに、そっと抱きしめる。
その身体は細くて。
いつだってずっと。
守っていたいとさえ、思う。
「紫・・・」
抱きしめられたその腕の中。
霊夢は。
そのまま身を任せ、その温かさに浸っていた。
そして。
「そろそろ帰るわね。・・・お休み、霊夢」
「お休み、紫」
春が来るまで。
少女は1人、神社で愛しい人を。
ずっと。
待ち続ける。
fin.
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