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「いや~その……」
これを言ったら、また結衣さんに迷惑かけちゃうよなぁ。
「何?言ってみなさい?」
結衣さんは僕の煮え切らない態度に少しいらっとしたのか、軽く落ち着きがない。
うん、でもこれを言わないと何も進まないな。
よし、言おう!
「あの僕達、着替え持ってないんですよ」
「あっ!」
結衣さんは、はっとした顔になる。
うん、やっぱり気づいてなかったんだな。
「うーんしょうがない、私の服貸すよ。」
結衣さんは後頭部をぽりぽりと掻きながら言う。
「いや、サイズ合わないですよ。」
「大丈夫よ。
私、ちょっと大きな服持ってるし。」
なら大丈夫かな?
しかし僕はもうひとつ気になることがあった。
「いや、でも桜は?」
「桜ちゃん?何で?
サイズはあるわよ?」
そこじゃなくて……
「あの……し、しし下着のこと、なんですが……」
「あ、あぁ~……」
ようやく気づいてくれたようだ。
いくらなんでも桜にノーブラノーパンをさせるわけにはいかないよなぁ。
「う~ん……たぶん大丈夫じゃない?」
え?
何で大丈夫なんだ?
確かに服のサイズならば、桜より結衣さんのほうが大きいから着ることは出来るだろう。
しかし下着は別だろう。
ぱ、パンツなら結衣さんはスリムだから大丈夫かもしれない。
でも、ぶ、ぶぶブラジャーは別じゃないのか?
結衣さんと桜は結構身長が違うから、そっちのサイズもかなり違うのではないだろうか?
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