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「…エビフライ定食とハンバーグ定食お願いします。」
私達は注文を済ませると、しばらく黙り込んだ。
どう切り出せばいいのか、何から話せばいいのか……2人とも考え込んでいるんだろう……。
先に話しだしたのは加奈子だった。
「……愛、颯太を引き止めるの?」
「………まさか。私に引き止める権利ない…。颯太の人生だもん。応援してあげたい……でも、離れたくないんだ……。どうすれば気持ちの整理がつくのか……1週間考えたんだけどね。見つからない。」
「…着いていこうとか思わないの?」
「………考えたよ。でもね、多分颯太はダメだって言うと思うんだ。仕事を失ってまで着いてくるなって言うと思う。そんな気がする……。」
私は力なく微笑んだ。
「…だね。颯太なら私もそう言うと思う……。じゃあ待てばいいじゃない?ツライかもしれないけど……。」
加奈子が伏し目がちに話す……。
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