ギルド最強王決定戦!

68/78
前へ
/526ページ
次へ
シエルを睨みつけるティリア。 シエルもまた、動じることなくティリアを真っ正面から見返す。 二人の間に緊迫した空気が流れた。 「…どう? まだ無名のギルドに頂上の座を脅かされる気分は」 「最悪だわ」 シエルの挑発に、ティリアがきっぱりと答える。 「うっとうしくてしょうがないわ。 努力もせず、経験も実績もない。 あなた達みたいに運だけで勝ち上がってきたギルドと、決勝を戦わなければならないなんて」 「残念ね、決勝は『運』で勝負なの。 ま、私達の場合運だけじゃないんだけど」 「潰してあげる。 二度とそんな口叩けないように、全力で」 「やってみなさいよ。 あんた達を引きずり落としてあげるわ」 バチバチバチ、と見えないはずの視線が激しくぶつかり合った。 これは…なんだか荒れそうな予感だな。 できれば何事もなく、無事に終わってほしいものだが… (…まぁ、無理だろうな) シエルだし。  
/526ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2182人が本棚に入れています
本棚に追加