キッカケ…

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今まで骨は折ったこと無いけど余りの痛さに何処か折れたんじゃないかと思った。 骨折れてたらどうしてくれんだよ…などと思っていると男が驚いた声で 「まだ意識があるのか…手は抜いて無いんだがな」 (ありますとも。あるがゆえにすごく痛い) これ以上やられたら多分、いや確実に死ぬと判断した。 「だから僕はこの人達とは関係ない…」 と言おうとしたと時、さっき逃げていった不良の一人が帰ってきた。 オマケに何十人もお友達を連れて 。不良の一人が叫んだ。 「俺らのダチをよくもやってくれたな!礼はたっぷりとさせてもらうぞ!」 (何て友達想いなんでしょう!) この隙に帰ろうとした時に不良達に気付かれた。 「こいつ誰?」 「誰か知ってる?」 「知らない」 「オヤジの連れじゃね~の?」 「とりあえず殺っとけ」 何か嫌なやり取りが聞こえる。 そのやり取りを聞いておっさんが 「お前関係無かったのか」 と笑いながら言ってきた。 (笑い事じゃないから!) 不良達は鉄パイプやらバット、終いにはナイフなんかも持ってる奴もいる。 気が付くとおっさんと祐介を中心に円になっていた。 「囲まれた…全く関係ないのになぁ~」 今まで過ごした中で一番不幸な一日は?と聞かれたら今日が人生最大の厄日だ!と、胸を張って言える自信がある。 (諦めるにはまだ早い!) もしかしたらこのおっさんが何か状況を打破する策でも考えてるかもしれないな。 そう思い 「どうすんだおっさん?囲まれたけど…」 と聞くと 「全員倒せば良い話だろ?」 とまた笑いながら言ってきた。 (あんたは簡単でも俺は?) そんな会話をしていたら一斉に襲ってきた! …もうちょっと待ってほしかったなぁ~とか思っていたが、祐介には勝算があった。 (このおっさんの近くに居ればまず安全だろ…) 「ワシから離れた方が良いぞ?間違えてぶっ飛ばすやもしれんからな」 (あっ…死んだ?…でもまだ希望はある! おっさんが全員倒すまで生き延びれば!) 不良Aが鉄パイプを祐介目掛けて振り下ろしてきた。 ここはサッとかわそうと体を動かそうとした時に腹部に激痛が走った。 (そういえば殴られたな…これは本当に死ぬかもしれない) そう本気で思った瞬間、不思議な現象が起きた。
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