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「そいつはどこへ行ったかわかるか!?」
ソウルは座っていたイスから立ち上がり、すごく驚いたように肩を掴んできた。
「ど、どこかに消えたよ」
あまりにも急に立つので俺が驚いてしまった。
「……そう……か……。すまない……。取り乱してしまった…。」
「い、いや。いいんだ。」
まだ会ったばかりで深くはわからないが、ソウルがこんなに驚くと言うことは相当な事なんだろう。
「綾人には言っておく。俺はそいつを探して旅をしているんだ。あの町に行ったのも、あいつがあの町に来ると聞いたからなんだ。だが顔も姿も……何一つそいつについてわからないんだ。唯一わかっているのは、神の剣の持ち主と言うことだけ。だから綾人を攻撃してしまった。」
「そうだったのか……。」
「だけど綾人はそいつの顔も姿も見たんだよな?」
「ああ」
「なぁ綾人。俺と一緒旅をしないか?綾人がいればそいつを見つけ出せる。」
………旅というのも悪い気はしなかった。
「俺はそいつを探す旅。綾人は元の世界へかえる旅。
目的は違うけど、綾人は顔を知ってる。
俺はこの世界の知識がある。
悪い話じゃないと思うんだけど………どうだ?」
俺の答えはもとより決まっていた。
というよりそうするしか方法がなかった。
「ああ。いいぜ!!」
「ありがとう!!!改めてよろしくな、綾人!!!」
「こっちこそ!!」
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