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「で、でもさ…私の記憶にある桐陰学園と全然違うんだよね。」
分からないときは訊いてみることにした。
だって、
分からないんだもんっ。
「記憶と違って当たり前です。
中等部高等部合同キャンパスは五年ほど前にここに移転しましたので、お嬢様はご覧になるのははじめてかと。
以前使用していた場所では狭く、計六学年の生徒が生活するには窮屈と判断されましたから。まぁ、今では合宿所として利用してるようですが。」
どんな質問にもすらすらと答えていく香織は、なにもの?
いや、ほんとに。
まあいいんだけどさ、別に困らないし。
寧ろ助かるから。
「そう。……それで私はどうす」
「ああっ!いたいた。すーいー、早く早く。姫様いたよぉー」
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