屋敷の中…

2/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
老人に案内された部屋には車椅子に乗った、別の老人が外を眺めていた。     『お連れ致しました。』     案内をしてくれた老人が車椅子の老人に声をかけた。    車椅子の老人が「ありがとう」と一言言うと綺美にゆっくりと語り掛けてきた。     「君もこの闇の世界へ迷い込んできてしまったのだね。まぁ、ゆっくりしていきなさい。」   寂しく微笑む車椅子の老人。 どこか、胸が締め付けられる思いがした。     綺美「有難うございます。ところで…闇の世界って何ですか?それに、ここにはもう朝が来ないって…どうゆう事なのですか?」   綺美はさっきまで気になっていた事を問い掛けた。     車椅子の老人は少し考えたのち、綺美に優しく…     「君には話しておくべきなのかもしれない…。すまないが、私は少し疲れてしまった…。なのでそこに居る、執事のコルネットに話を聞いて頂けないかな。」   そう言うと車椅子の老人はまた窓の外を眺め始めた。    綺美はコルネットと呼ばれる老人を見上げた。     コルネット「承知致しました。旦那さま。では、こちらのお部屋へ。」     そう話すとコルネットは別の部屋へと案内しようとした時、車椅子の老人に呼び止められた。     車椅子の老人はこちらに向き直り   「お嬢さん、お名前は?」     綺美「あ…。綺美と…藤崎綺美と言います。」   老人「綺美さん…君ならきっと抜け出せるはずですよ………We must bring the truth to light.」     老人は突然、意味深長な言葉を放ち、また窓の外を眺めた。   綺美「???」   コルネット「では、綺美様どうぞこちらへ。」     綺美「はい…。(We must bring the truth to light.……真実を明らかにする必要がある?ってどうゆう事?)」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!