†影†

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「ちょっと飛鳥、手見せて」 「え?……でも」 手を見せたら怪我をしていることがバレバレだ。 俺は瑞希に見えないように手を隠す。 「飛鳥。お願いだから、怪我してないか確かめさせて」 瑞希は全く引く気はなさそうだ。 このままだと押問答が続きそうなので、恐る恐る手を差し出す。 「飛鳥!……お前っ」 出した手は血が滲んでいて、何処が傷口かわからない。 思っていたより、深く切っていたようだ。
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