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「…てめえ…見たな?」
サングラスの奥で睨みつける相米。
「…だったらどうした、この貧乏ハゲ野郎」
どちらかの銃に手をかけようとしている天城と、
昔の私怨と、見た者は必ず消す掟が入り交じり、臨戦態勢に入った相米。
重い一触即発の空気の中、インカムからトクの声が聞こえた。
『睨み合ってるヒマなんかありまへんで。あと一分でハッキングのリミットです。
警備システムが作動せん内に、はようそこから出て下さい』
「そういう事よ、鉄ちゃん。
天城さん、そこのバンまで、もう一仕事してもらえないかしら?
連れて来てちょうだい」
強気なマダムの一言は、制止する追い打ちになった。
二人はそれから一言も口をきかず、一人ずつを抱えて、
マダムが運転するバンまで、運んでいった。
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