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エーデルは跪き、それぞれに一礼した。
「立ってくれるか」
壇上の男が言う。
エーデルはためらいながらも立ち上がった。
「ベルグの娘だそうだな。父君には幼い頃より世話になっている」
男はエーデルに丁寧に話す。王子と同じ髪質の、髭を蓄え、体も兵士のように逞しく貫禄があった。
エーデルは返事の代わりに一礼する。
「ああ、言い忘れたが私が王子の父であり、王のエアデだ。初めまして」
そう言って、エアデ王は屈託なく笑う。
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