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───…
頬を撫でるくすぐったい感覚に気づき、ゆるゆると目をさます。
まず視界に捉えたのは、乱雑に置かれ埃をかぶっている衣装ケース。
なんでこんなとこに?
あー…かくれんぼしてたんだっけ…と未だはっきり覚醒しない頭で何とか思い出す。
その間にも頬をくすぐる、"何か"から逃れようと顔の向きを変えた瞬間、一気に覚醒した。
「は、は、はやまさんっ!?」
「えぇ、おはようございます。本当によく眠る方ですね。ずっとこうしてたんですが、全然起きなくて。」
「え?ずっと…って?」
混乱する頭でなんとか状況を飲み込もうとするけど、一番不思議なのはこの体勢。
毛布とシーツにくるまってたのは俺だけだったのに、その一端というか、まぁ…隣には葉山さんがいて。
つまり……えっと添い寝的な?
しかも頬には葉山さんの手が伸びてて。
何これ!どういうこと!
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