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徐々にスピードを落とす電車の内部に目を向けると、予想通り人がうじゃうじゃいた。
あーぁ…
「水島は混雑した電車嫌じゃないの?」
隣でうきうきしているから、試しに聞いてみる。
「全然嫌じゃない!むしろスキ!だってさ~女子にこんなに近づく機会なんて他にないし!」
ニマニマと気持ちの悪くてだらしない笑みを浮かべるから、またしばいてしまった。
俺は悪くない。
水島が気持ち悪いから水島のせい。
「お前は脳みそがなかったら、格好いいのにな。人間に生まれて残念だったな。」
「え?どういう意味?」
「さあ、電車に乗りましょう」
こんなんの相手してる場合じゃない。
少しでも好ポジションにつかなければ!
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