フラグ1§転入生§

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 積極的に絡んでくる奴は皆泣く。  意味が不明だ。  俺はため息をつく。 「もう、どうでも良いや。とりあえず、今日はその布団使って良いよ。俺はリビングで寝ることにする」  そう言って、俺は襖に手をかけた。  後ろでは彼女の泣く声が聞こえて居たが、聞かなかったことにする。  因みに言っておこう。  リビングに布団は無い。  ソファなんて豪華なものはもちろん無い。  畳敷?  いやいやフローリングさ。  皆、忘れるなよ。  俺はどこでも寝れる男だ。  一般人と比べるんじゃないぜ、ベイベー。  ……一人ギャグ、流石に寂しくなってきた。  だってよ! 普通女泣かしたらテンション上がらないっての!  無理にテンション上げようとしてる僕ちんきっと偉いよ!  はぁ……鬱だ。  あ、“うつだしのう”って“鬱だ、死のう”?  それとも、鬱だしのう、って老人口調で言ってるの?  俺は絶対に後者派だな。  一体、何故鬱程度で死なにゃならんのだ。  まったく意味が分からない。  命は大事だよ。  ほら命、ほら命!  ……さて、寝るか。  俺はリビングの硬い床に横になる。  あぁ、我が人生に平穏あれ。
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