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あったかい。
いやぁ、やっぱり寝るって素晴らしいな。
朝が来るたびに俺はそう思うよ。
ん、分かるよね?
みなまで説明はすまい。
強いて要点だけあげれば、今は朝だ。
豊かなまどろみの中、俺はあの世とこの世を行き来出来る存在と化している。
あぁ素晴らしき睡眠。
俺はゆっくりと寝返りをうつ。
この布団というものはなんて偉大な発明品か。
今ならノーベル賞どころじゃない。
特許を取れば、それだけで末代まで生きられる。
――布団?
さて、俺は少し冷静になってきた。
流石に昨日は寝過ぎたのか。
妙に頭が働く。
何で、俺は布団に入っているんだ?
そりゃ、布団に入っていておかしいことなど無い。
しかし、何故だろう。
とてつもない違和感が……
「うう……普通、そこはこっちに寝返り打って、抱き枕と間違えて抱きしめてくれるところじゃ。……なんで真逆に寝返りを……」
すぐ傍からは恨みがましい声。
正直、びっくりするくらい聞き覚えがあるのだが。
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