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……しまった。
俺としたことが、つい真面目になってしまった。
いや、本来は真面目になって良いんだろうけど。
だけどさぁ、なんかほら、重いじゃん。
俺、重いのは苦手なわけで……
……すいません、自重します。
「……とりあえず、布団から出てくれないか?」
「嫌です」
……何か、耳がおかしくなったらしい。
いや、質問を間違えたのか?
きっとそうだ。
もう一度、一文字一文字、意識して質問してみよう。
「とりあえず、布団から、出て、くれない、か?」
「嫌です」
……俺の方に悪いところは無かった、間違い無い。
と、なると、問題は彼女の方か。
「何故ですか?」
「まずは私の身体のことを隅々まで知って貰おうかと」
「さぁ、朝です。早起きって気持ち良いなぁ」
「あぁっ! 布団から出ないでください! せめておはようのキスを!」
「さて、此処に布団があると朝食の邪魔だな。片付けよう」
「ちょっと、布団でくるまないで。あれ、以外と力持ち……やめて、肩に担がないで、せめてお姫様だっこおぉぉぉ……」
青い春と書いて青春。
空は青く澄みわたり、春から夏へと移る、季節の風。
俺の高校時代、夏の始めの出来事だった。
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