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「その娘……お前の奥さんだとか名乗ったとか」
「あぁ……物凄く恐ろしい噂だ」
家まで押し掛けて来たからな。
とんでも無い。
「いや、恐ろしいのはここからだ」
俊介がいやに真剣な表情を作る。
背後では俊介の彼女が自分の彼氏を応援しようと、「デデン、デン、デデン」なんて、律義にBGMを口ずさんでくれているおかげで雰囲気はばっちりだ。
――うん、ばっちり壊れてる。
「実は、一ノ瀬のやつが動くらしい」
「な、なんだった!」
「蛍君、今を生きましょう!」
なんてことだ。
まさか……いや、確かに十分に考えられる。
あの風紀委員なら、十分に……。
「……学校、それは戦場」
「……学校、それは運命(さだめ)の地」
自転車に乗りながらにして、ミュージカルを始めるカポー。
いや、しかし凄い。
ママチャリであんなアクロバットが出来るなんて。
彼らの運動神経をなめていた。
前方空中一回転+半ひねりからのバック宙+半ひねりなんて、自転車に乗ってなくても出来ない。
なるほど、これがイケメンと凡人の差ってやつか。
越えられない壁だ。
その後、俺達は陸の「その才能を別な場所で活かしましょう」という言葉を後目に、学校へと向かうのだった。
「伝説を武器を手に入れる為、祠に向かう蛍。
その最奥に出現するモンスター陸。
彼らは陸を倒し、伝説の武器を手に入れられるのか!?
次回、フラグバスター!
『一ノ瀬の酒場で一ノ瀬タンにくびったけ』お楽しみに!」
「締めを異次元にまで持っていかないで下さい!」
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