嘘つき少年と孤独少年

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憂鬱になる夜。いっそう孤独感が増して自分は独りだと実感する。私は泣き虫だ。弱い。直ぐに泣いてしまう。誰かに嫌われたんじゃないかとか色んな負の感情が頭を巡る。そんな私は大嫌い。独りにされるのが怖いとかずっと思ってる。誰でも思うことを私はあたかも自分しか思ってない悲劇のヒロインぶってる。そんな私は恋をした。でもどうせ振り向いてはくれない。分かってる。分かってるけど諦められない。だから何時もあの人が大学で飲んでいるジュース。それに睡眠薬を混ぜて飲ませるだけ。それには話しかける勇気がいるわよね。話しかけたことなくて…何時も見てばっかだったけど…頑張るわ、私。友達にも相談した。「気になる先輩に声をかけたいの…どうすれば良いかな…?」そう言ったら友達は「えー!誰誰!?」と興味津々になって聞いてきた。やっぱり女の子ってこういう話好きだなあ。「えと、…蒼木 蒼麻(アオキ ソウマ)先輩……」私は少し照れながら言った。名前を調べるのに苦労した。先輩の担任の先生に聞いても名前をなかなか言ってくれず少しはぐらかす用にされて言われたのは「あまり関わるな」の一言。先輩の同級生の女性方に聞いたらすんなり教えてくれたし、先輩の良いところばかり教えてくれた。少し嫉妬したけど。友達が私に聞いてきた。「あ、名前聞いた事ある!でも危ない人って聞いた事あるかも…」それを聞いて私はついカッとなって怒鳴った。「危なくない!!良い人よ!」友達びっくりして「ご、ごめん」と謝ってきた。私は慌てて「わ、私こそいきなり怒鳴ってごめん…」と謝った。すると友達はへらっと笑って「そんくらい好きなんだ…良いなあ」と言ってくれた。私もつられてへらっと笑ってしまった。「んー、なら昼の時間とかその先輩に話しかけてみたら?好青年だよきっと!」「そ、う、うん…は、恥ずかしい…けど、頑張ってみる…」「うん!頑張れ!」そう友達に勇気付けられた。 ,
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