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針の細い注射器で即効性の睡眠薬を注入したジュース。針の細い注射器を手に入れるのは簡単だった。化学の先生を鉄バットで殴り、殺した。案外人が死ぬって簡単な事よね。針の細い注射器は直ぐに見つかった。私は化学を選択してないから何に使うか知らないけど、鼠を実験で使うとき針の細い注射器を使いそうと言う想像だけで実行した。ある意味賭けだった。先生の遺体は取り敢えず、放置。鈍器で殴られたと感じ取られないよう私は机に先生の頭をぶつけさせ、あたかも転んで死んだ、事故死に見せかけた。案の定事故死になった。そんな私の回想を遮るように先輩は私の名前を呼んでくれた。「あずきさん?」私の下の名前を知ってる!?何で!?私教えた事無いのに!嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい!凄く嬉しい!先輩もしかして私の名前を調べてくれたの!?私は聞いた。「え、わ、私の名前、何で、知ってるんですか…?」すると先輩は言った。「あぁ…友達と話しているところを通りかかって、その時に名前を聞いたのを覚えていたんですよ」先輩はまた綺麗な笑みを浮かべ言った。私はその笑みだけで溶けそうになる。頭がぐちゃぐちゃになる。好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き先輩が大好き。私だけの先輩。その微笑みも目を少し細める癖も泣き顔も全て私だけのものにしたい。嗚呼先輩大好き私は言う。「先輩、ジュース…間違えて買っちゃったんです…もらってくれませんか?」にこっと笑う。きれいに上手に笑えたかしら。
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