夜風

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というわけで俺は風呂を沸かし、気持ちよく風呂に浸かっているであろう三人組からそそくさと逃げ出して部屋でゴロゴロしているのだ。 しかし神様というのは非情で、こんな時に限って俺の尿意を呼び起こしてくる。 ウチはユニットバスではないが、トイレが脱衣所のすぐ近くにあるのだ。脱衣所を通らなければいけないというわけじゃないぞ。 だがな……、廊下と脱衣所を隔てるカーテンが開いてたりすると、脱ぎ捨てられた衣類が見えてしまったり、さらに下手すると風呂場のあんなことやこんなことも見えたり……。 そうなったら鼻血を噴いて倒れた挙句女性陣にトドメを刺されかねない。 ハルカさんでさえ、ちゃんと恥じらいはあるのだ。いくら好意を寄せてくれてるからって図に乗ってると……うわ、考えたくねえ。 しかし尿意は迫る。この歳になって男が漏らすなんて恥ずかしくて仕方がない。ならば俺は死地に赴くことを選ぶ! 階段を駆け下り、恨めしいほど長く感じる廊下を猛ダッシュで走り抜ける。やがて突き当たりに辿り着くのだが、そここそが脱衣所だ。
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