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―――…
『だからぁ、これがアメリカでこれが日本!私の住んでる国!!その間にあるのが太平洋なんだって!!』
と、砂浜に移動し、先ほどから柚希がループとラインに簡単な世界地図を書きながら地名や海の名前について説明をしている。
が、ループとラインの2人にとっては見たこともない地図だった。
ル「…こんな地図見たこともない。」
ラ「それに、聞いたこともない地名ばっかだ。」
さっきからループとラインは、その言葉ばっかりだった。
『なんでぇっ!?普通の人ならアメリカとか日本とか皆知ってるよ!?この世界地図だって!!』
柚希は、柚希で必死だった。
ル「悪いが全く知らない。俺たちの世界地図とは全く異なっているしな…。こんなに大きな大陸も見たことがない…。」
ループが柚希の砂で書いた地図に指を差しながら言った。
ラインも横で頷く。
『なんでぇ~…。』
柚希は、砂浜にへたりこんだ。
ル「これが俺たちが知っている世界地図だ。…だが、これは一部でまだまだ知られていない海や島があるとされている。もしかしたら、ユズキのその大陸や海はまだ知られていない場所かもしれないな。」
ループは、柚希と同じ様に地図を書いて説明していく。
『そんな…こんな地図見たこともない。』
柚希の顔色は、だんだん悪くなっていく。
ル「だから、まだ知られていない場所かもしれないって…『そんなことないんだよ!!』…?」
『私のいた世界の地図は、私のいた世界の大きな大陸はこれで全部なの!これ以上小さな島は見つかったとしても、地図が大きく変わることなんてないの!それくらい確かな世界地図なの…。』
柚希は、薄々わかっていた。
もうここが自分のいた世界とは違うことを…
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