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――――……
ザザーン…ザザーン…
1隻の大きな船が海の上を堂々とすべるように走っている。
「おー!もうすぐ島だぁっ!!」
「何の島だ?」
先ほど叫んだ男の後ろからもう1人、長身の男が現れた。
「あっ、副船長!」
この船の副船長であるラインだ。
ライン「こんな所に町があるような大きい島はなかったとは思うが。」
「はい!無人島です!!」
この船の船員の1人であるアルトが元気よく答えた。
ラ「…はぁ。」
ラインはため息を大きく吐いた。
ラ「無人島に船を停めもしねぇのに、あんなに叫んでどうする…。」
アルト「いやっ、それが無人島であるはずの島に人が1人いるんスよ!」
アルトは、ラインに双眼鏡を渡した。
ラインは、双眼鏡を覗いた。
ラ「…本当にいやがる。…女か?…船は…停まってねぇのか。」
ア「どうします?副船長。」
ラインは、ある名前を呼んだ。
ラ「おいっ!!ループ!!」
―…しばらくすると一つの船室から若い青年が現れた。
ループ「どうした?」
ア「お頭っ!!」
お頭と呼ばれた若き青年ループは、この船の船長である。
ラ「あの無人島に人がいる。船も停まってねぇ。どうする?」
ア「しかも、副船長によると女、1人らしいんスよ!」
ル「女1人?…船もないのか…。」
ループは手を顎に当てながら眉をひそめた。
ル「…うん。無人島に停泊だ。」
ループは、そう告げるとまた、船室へと入って行った。その後を追うようにまたラインも入って行った。
ア「おーい!!船長命令だ!目の前の無人島に停泊〰〰!!」
船員タチ『おぉ〰〰!停泊準備〰〰!!』
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