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リベラルはチューリップの花束を墓の前に置いて瞑想をした。
1人、あまり状況を把握出来ていないリックだけがきょとん、としている。
「なぁ、これ…誰の墓なんだ?」
「ああ…貴方はまだ彼女の事は知りませんでしたね」
「こいつは、俺のパートナーだったアイリーン・リディアの墓だ。それと同時に──俺の罪でもある」
バジルは2人に隣に座るように促した。
「あれは、7年前の出来事だ」
重々しく、バジルは過去の「自分の罪」を語り始めた──。
──時を遡る事、7年。
バジルは当時18歳、今のリベラルと同い年であった。
一方、パートナーであるアイリーン・リディアは20歳。真紅のしなやかな髪が特徴の美しい女性である。
その時彼等は、まだNight†Mare執行官 NO.007の位置にいた。
「いってぇ!もうちょっと優しく扱ってくれよ、怪我人なんだから」
「喧しい。お前はいつもいつも任務で、はしゃぎ過ぎなのだ。少し落ち着け」
バジルの腹部に包帯を巻きながらアイリーンはぼやく。
「だって彼処で攻めてなかったらDEMOSに逃げられてたぜ?」
面白くなさそうにバジルは膨れた。
「だからと言って格上の相手に真っ正面から突っ込んで行くのは、ただの阿呆だ」
ほら、終わったぞとアイリーンはバジルの頭を叩く。
「くそっ、いつまでもガキ扱いしやがって…」
「まぁまぁ、落ち着いて。バジル君」
そう悪態を付くバジルを宥めたのは、当時NO.004だったレム・ハーネスだ。
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