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だが、避けられて空を切るだけだった。
普段は絶対にそんな事しない…。
危機的状況には気にしてはいられず、何でもしてしまうものだ。
追いかけようとする二人の男に気付き、鈴は逃げ始めた。
こちらを心配したのか、一瞬だけ紗霧を確認して、助けを呼ぶ事を決めたようだった。
全力で走っていった鈴は、どんどん見えなくなる。
追走する男達も、ある程度の距離までで引き返す。
諦めてくれたのだろうか?
鈴だけでも助かってよかったと、ほんの少し安堵した。
紗霧の、自分の状況は最悪なのは変わらないけれど…。
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