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「それで……柊さんを連れて逃げちゃったわけですか?!」
途中で大人しく話を聞いていた朱音は
なぜかいきなり飲んでいたジュースを噴き出した。
「そりゃ知り合いが警察に追われてたとか知ったら驚きますよ!
しかも出会いが柊さんのタックルとか!
……ちょっと待ってください」
朱音の制止に少しギクリとなる。
あたしの力はともかく
柊の力はぼかしつつ言ったから追及されっかな。
一応あの時「言わない」って約束したし……
しかしこいつ、
ここまでファンタジーな話になってるのに
なんでそこにはつっこまねーんだろう……
「警察に追われてたって……
そもそも風香さん、なんで追われてたんですか?」
「器物破損だ」
「物壊しただけで完全包囲!?
一体どんだけ壊したんですか!」
「細けぇ事は覚えてねぇが……
十階建てビル一個」
「破壊神がいる!!」
顔に手を当てて考え込みながら言ったあたしに
朱音が顔面蒼白になる。
ま、一般人の反応だわな。
「あー、それと。
あん時は傷害罪も含まれてた」
「人殺しまでやっちゃったんですか!?」
「傷害だっつてんだろ。
それに、あたしははめられたんだ!」
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