三等:つっぱる彼女と怒った彼氏

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必死でかばうその姿に、 彼女は本当にいい姉のようだと悟る。 ん、待てよ? 働いてる? 生活費のためだろうか。 ならば、両親はどうなんだ? いや、親戚だっているはずだろう。 いくらいないと言っても 必要最低限くらいのお金位は送ってくれるはずだ。 僕がその事を考えているのが 分かったのか、 風太君は今にも泣きそうな顔で俯いた。 そろそろ夕日が地平線に沈む。 夜が姿を現そうとしていた。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 「よう、遅かったな! 何かあったかと心配したぜ」 確かに何かはあったけどね。 風香ちゃんと合流した後 連れてこられた場所は ただっぴろい河原だった。 一陣の風が吹き抜けて鳥肌が立つ。 今日が何月何日か正確な事を覚えている訳ではないが、 少なくとも夏ではない。 しかも夜だ。 寒い事この上ない。 「風香ちゃん、ここへは何をしに……?」 「決まってんだろ、野宿だ」 子供もいるんだよ!? まさかと思ったが、どうやらマジらしい。 彼女はテキパキとした所作で簡易テントを張り始めた。 .
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