三等:つっぱる彼女と怒った彼氏

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「これまで僕の体が浴びた光」 ソーラーシステムです、と言ったら 風香ちゃんは笑っていた。 数分していい温度になった所で 風太君をテントに寝かせる。 ツタの事は適当にごまかしておいた。 「風香ちゃん、君も……」 寝といで、と言いかけた言葉は途中で呑み込まれた。 藍色の空が周りを埋め尽くす。 遠くで真っ黒のビルがちらつく中、 彼女は川原で寝転がっていた。 守るように風がその周りを踊る。 くるぶしまで生えた川原の草が 触れられる度にその身を伏せた。 こんな時間だというのに、 風香ちゃんの顔ははっきりと見えた。 今夜は満月だ。 「……ああ、悪い。 なんだって?」 ぼんやりと空を見上げていた風香ちゃんがこちらを向いた。 たまにきらきらと光るのは 川で反射した月の光を受けているからだろう。 「風香ちゃんも寝て来たら、って」 「……。 その場合お前はどうすんだ」 警戒した視線に苦笑いをこぼす。 いくらなんでも 女の子と一緒に寝る程デリカシーのない人間ではない。 今夜はナツと一緒に徹夜かなー、と思っていると 風香ちゃんは構わずまた寝転がってしまった。 「ちょっと、風香ちゃん! 僕は入らないから寝て来てよ、 ナツを使った意味がないじゃない」 「うるせー」 。
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