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『えっ!!?』
その場に居た5人は口を大きく開け、目を丸くしながら飄々と爆弾発言をした慶子を見る。
慶子「どうしたの皆?」
慶子はニコニコ微笑みながら5人の顔を見回す。
紘「いっ、今、義理って言った?」
恐る恐る紘が尋ねると、慶子は首を傾げながら酒の入った瓶を口に付けて一口飲むと、不思議そうな顔をしながら口を開く。
慶子「言って無かったけ?」
紘「聞いてないよ!!」
紘の声に慶子はビックリしながら目を開く。そして酔いが少し覚めた様で考え込んでいたと思ったら、今度は顔が青くなってきた。
慶子「あれ……私…やっちゃった……」
紘「母さん?」
慶子「ねぇ紘…今の聞かなかった事に……成らないかな……?」
紘「無理」
慶子は紘の言葉を聞いて顔を伏せ溜息を付くと真剣な顔をして紘を見る。
慶子「今まで黙ってたけど実はね――」
桜「紘!早く起きなさい!!遅刻するわよ!!」
制服にエプロン姿の桜が腰に手を当てながら立っていた。
紘「ごめん姉さん、今大事な話しを――」
桜「生徒会長として、遅刻は許さないわよ!」
紘「ちょっと姉さん――」
桜「皆も早く起きて仕度して!」
桜に急かされ5人は急いでリビングに向かって行った。
慶子「まあ…後で良いか…」
皆が居なくなった部屋で慶子は小さな声で呟いた。
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