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「次は私ね。アンタ、家族はいる?」 「……いません。次は俺です。俺を家に置いておくと、必ず後悔しますよ?それでも良いんですね?」 「良いわよ。今のアンタには、必要なモノがあるのよ。……私からの質問はもう無い。アンタからは?ある?」 体の後ろで両手をつき、リラックスした体勢になった。 「俺に必要なモノってなんですか?」 「今教えたら、意味ないじゃない。」 「そうですか。じゃぁ、俺は身元不明で、何かしらやらかしたかもしれない。なのに、なんで優しくしてくれるんですか!?」 反対に、葵はテーブルに手をつき、身を乗り出した。 「葵は似てるの。」 「似てる?」 「そう。昔の私と、同じ顔をしてる。」 「昔の……アナタ……?」 「うん。『生きてる意味なんて無い』って顔してる。」
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