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「もう、質問は?無い?」 「はい。」 「まぁ、一緒に住むんだから、後々お互いのこと知っていきましょう?」 「そうですね。お世話になります。」 此処は、なんだか心地良い……。 俺は捕まってやる気なんかサラサラ無いから、逃げる気でいたけど、此処ならお前との約束も果たせるかな? なぁ、静香……。 お前が居ない世界なんて、下らないって思っていたけど……。 こんなに暖かい世界だったんだな? お前は、この世界を知っていたか? なんで、取り返しのつかない所に来てから俺は知ったんだろう。 もっと早く知りたかった……。 俺にとって、お前だけが世界だった。 だけど、俺はたった二人、生きてきた道は間違いじゃなかったって、胸を張って言える。 だから、お前も笑って? ……なぁ、静香……。
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