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「川崎さん、どう思いますか?」 若手刑事の山森が先輩刑事に尋ねた。 「こりゃあ怨恨に決まってるだろう。」 「ですよねぇ。じゃないと、こんなに刺す意味がありませんから。」 山森はまだ若く、25歳。 キャリアで、将来を嘱望されていたが、捜査の花形、醍醐味である、“自ら歩き回る捜一”を希望した。 キャリアから外れた、と言う人も居るが、自分では“本当に尊敬出来る先輩”の川崎に付けて良かったと思っている。 川崎は55歳。 捜一の中で最もな古株だ。 最も有能な刑事でもあり、過去にも色々な難事件を解決に導いてきた。 言わば二人は『エース』と『キング』。 そんな二人が今回臨むのは、“大学生殺人事件”である。
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