夏vacation。

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「ちょっと待てよユウさんとやら。それは一体どういう事かな?」 俺は、今にも飛びかかって殴り倒したい感情を押し殺しながら、なるべく平静を装って聞いてみた。 「どういうって、そのまんま東だよ」 とりあえずお絞りを投げつけてやった。 すると、目にクリーンヒットしたのか、両手で目を押さえて椅子の上でうずくまってしまった。 「おっ、おっ、おぅ…目えぇ…」 何やら唸っているが無視を決め込む。しかし、何分経っても全く動きを見せず、うずくまったままなので退屈してきた俺は恐る恐る声をかける事に。 「おい…大丈夫か?」 「……ダメかも」 力ない声で返事が帰ってきた。マジかよ…もし失明でもしてたら慰謝料請求とかになるんだろうか?やだな…コイツはどうでもいいが、それで俺の金が減るのは我慢ならん。 「あのさ、悪かったよ。少しやりすぎた。謝るから、顔を上げてくれよ…な?」 フッ…俺ってばなかなか役者じゃないか?演劇部にでも入ろうか?あっ、ダメだ。あそこの部員の多さはヘビー級なんだった。行くだけで吐き気がする。 「…プフッ」 プフッ? まさかコイツ…。 「そうだ!目を怪我したら頭から熱いカフェオレを被ると良くなるんだった!待ってろ、今持ってくるぞ!!」 「えっ!?ちょ、健太郎、待ちんしゃい!ストップ、ストップザウォーキング!」 やはりな、俺の言葉を聞いて飛び起きやがった。やっぱり仮病か。 しかしコイツの言葉を聞いて、無性にカフェオレをかけてやりたくなったんだが…良いか? とはいえ、いつまでもこんなグダグダなやり取りを交わす気は無い。こうしてる間にも、昼時という事でファミレスには客が次々とやってきている。 この人口密度ほんと無理…あーもう帰りてぇ。 「くそっ、まあいい。とりあえず話しを本題に戻すぞ。お前がウチに世話になるっつう件だが、却下だ。」 「どうしてぇ!?」 「どうしてもこうしてもあるか!そもそも許されると思う方がおかしい!」 「えーっ!?何さ、健太郎のケチ!バカ!アホ!短小!…ゴッ!!?」 俺はユウの向こう臑を思いっきり蹴飛ばしてやった。
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