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「…なんだ、全然大丈夫じゃん。」
そして俺は暫く悩んだ末に、スライムの海に潜ることを決意した。
男は度胸!
アム○、行っきまーーす!!!
俺は鼻を摘むと勢いよくスライムへと飛び込んだ。
―――このとき、俺は気付かなかったんだ。指を突っ込んだ時に、一緒にスライムに当たった制服の袖が溶けていたことに。
ジャボンと飛び込むと同時にベシャッとスライムがあちこちに飛び散って、絨毯や家具を汚す。
スライムの海はやっぱり生温い。今はまだ顔だけをスライムから出してる状態なんだけど……何とも言えない不快感が嫌で嫌でしょうがない。
俺は扉の位置を確認して、そっちに体を向けると、息を肺一杯に溜めて目を閉じ、扉に向かって潜っていった。
どうでもいい話、俺は水泳は得意な方だったりする。だから直ぐに壁に手がつくまでの所に到着して、手探りで扉のノブを探した。
早く…早くしないと息がもたない。必死で俺はノブを探す。
……………ない。
………ない!
何処なんだよ…。
あぁ、もう息が…っ!!
そのとき、手に何か固い感触があたった。
―――あった!!!
俺はノブを回し、扉を押す。思いの他、扉はあっさりと開き、俺はスライムと共に外へ流れ出た。
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