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「…あぁ」 俺に言われて、魁は俺の腕を掴んでいる手を離した。 「………!」 かと思うと、魁はまた俺の腕を掴んだ。 「かっ…魁?」 「まぁ、いいじゃん?なんたって一樹は“お姫様”なんだから」 魁はそう言うと、俺を見て、口端を上げニヤリと笑った。 「……!?魁~~!」 俺は魁に掴まれた腕を、ブンブン振り回した。 が、なかなか、魁は手を離そうとしない。 「…くっそ……しつこいなお前はぁ!?」 俺は未だにニヤニヤと笑う魁を睨み付けた。 「お互い様だろ」 魁はそう言うと、俺の腕を掴む手に力を入れた。
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