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指定された席に向かう途中、通った側から、笑いを堪えながらだが、皆から歓迎する声が聞こえて来た。
…噛んだのは恥ずかしかったけど、クラスの皆と溶け込めて良かった。
指定された席に着くと、私の左側に辺る一番窓側の席から、静かな寝息が聞こえて来た…
視線を向けて見ると、机に突っ伏した形で…窓から偶に入る涼風が、外の木葉と共に彼の黒髪をサラサラと揺らしていた…
暫くボーっと隣を見つめていると、先生の罵声が突然飛んで来た…
「おい!
そこの寝太郎山田!何時まで寝てる気だ…
さっさと起きろ!このメガネ!」
…先生…よく教育委員会に訴えられづに、教師やって来れましたね…
圧倒されつつ周りを見渡すと、男子は何時もの事だと呆れた顔をし、女子は瞳を輝かせながら隣の男を羨望の眼差しで見つめていた。
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