第1章 日常

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返信を押し親父に電話した すぐ繋がった 『…真一か久しぶりだな…』 電話越しの3ヶ月ぶりの親父の声は少し強張っていた 「あぁ、そうだな。親父電話しただろ。何かあったのか」 俺は早速用件を聞いた 『真一…急だが明日帰る事になった。夕方の7時頃になるだろうから、夕飯作っといてくれ』 …えらく急だな 「いいけど、どうしたんだ?予定より1ヶ月早いな」 『いや、真一の顔が見たくなってな』 その時親父の名前が呼ばれるのが携帯越しに聞こえた 『そろそろ仕事に戻らないといけない、じゃよろしくな』 「あぁ、じゃあな」 そうやって電話が切れた 携帯を机の上に置きベッドにうつ伏せに倒れた 『真一の顔が見くなって…』 いや違うな あの親父がそんな事で仕事を中断し帰ってくるはずがない そもそも何でそんな分かる様な嘘をついたんだ? 本当の理由は他にあって、それは今は露骨には言えないがそれなりに覚悟しておけ、という意味か? 考えすぎか… 少しそのまま寝ながら桜にメールする事にした
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