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「うはぁ!旨すぎたっ!御馳走様っ!」
俺のテーブルをはさんだ向かい側に座っている遥はご満悦のようで、正直に鼻血でる程嬉しい
「御馳走様。真一…嫁に来なさい」
横に座っている桜が真顔で言った
出来れば婿に行きたいです…
「お粗末さま、嫁は無理だろ」
「桐亜は俺の嫁っ!」
「ちげぇよ」
俺はテーブルの上の皿を片付けた
台所に行ったついでに冷蔵庫から焼きプリンを3つ取り出した
それを桜と遥の前に一つずつ置いた
「デザートだ」
また桜の横に座った
「うはっいいプリン」
「さすが真一、完璧なタイミングでプリンを出すね」
桜が腕を組みながら関心している
「デザートは普通食後だろ?」
そうか…と言いながら桜はプリンを食べ始めた
「…今日確信したよ、桐亜は本当に欠点が無いな」
遥がどこか遠くを見るような目してそう言った
俺には欠点が無い?
「だね~。料理は上手いし、気遣いもできる。頭も良いし、運動神経も良い。背も高い、顔も格好いい」
桜が笑いながら褒め言葉を並べた
おいおい、俺はそんな器じゃねぇぞ
全部平均的だ
非常につまらない男だよ
しかし否定はしないでおこうか
褒められるのは嬉しい
それがどんなに見当違いでもね
「そらどうも」
「婿に来いっ!真一!」
「桐亜は俺の婿っ!」
喜んでっ!
とは言わないでおこう
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