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親父らの後についてキッチンに入っていった
「おぉ、うまそうだな。さぁ冷めないうちに食べよう」
親父は晩飯が並べられたテーブルの椅子に桜と恵子さんを座らせた
桜はさっきから借りてきた猫のように静かだ
「おい、ちょっと親父いいか…」
「どうした、真一」
俺は親父をキッチンの外に呼び出した
「一ついいか?」
俺は親父に聞くことで今抱いている疑問を解決する事にした
「何故桜が…」
「まぁまぁ、お前の言いたい事は分かる」
親父が俺の言葉を遮った
「実は話さないといけない事があるんだ。お前にも桜ちゃんにも。しかし今は飯が先だ。お前がせっかく作ってくれたんだ、冷めたら申し訳ない」
親父は笑ってまたキッチンに入っていってしまった
話さないといけない事?
俺と…桜に?
更に謎が深まった気分だ
俺もそれ以上追及する意味も無いと判断したのでキッチンに入った
親父は恵子さんの横に座ったので
俺は桜の横に自然に座った
不意に女性特有の甘い香りがして鼓動が早くなった
「これ…どういう事?」
桜が耳元で聞いてきた
やっぱり桜も何も聞いて無いか…
「…分けワカメ」
「…はみパン?」
…一体どうなるんだ…
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