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「─…来てくれたんだっ」
「おう。」
天笠光輝17歳。只今女の子から体育館裏に呼び出しを受けました。
このシチュエーションは告白しかないんだろうけど、体育館裏とかベタだよなあ。
他の女の子は放課後の教室とか、屋上とか、あとは……、
…あんまり変わりねぇか。
そんなことを考える俺の耳に、か細くも高い声が響く。
「あのっ…ずっと私光輝くんが好きで…えっと……」
俺この子のこと知らないのに。
「で?」
「え?えっと…だからっ…付き合って下さい…っ!」
あーあ、顔なんか赤くしちゃってさ。期待するだけ無駄なのにね。
俺を好きになるなんて、無駄な時間を費やすだけ。
「ごめん、俺好きな奴居るから」
「で、でもっ…」
「ごめん」
諦めの悪い奴は嫌いだ。
「っ…、…光輝君の好きな人って…日野先生でしょ…?」
「…………は?」
その単語を聞いて、俺の身体は硬直する。
「何で、あいつが出てくんだよ…」
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