魔法スイッチ

ある若者の話

アパートから出て、そういえば今日の天気は１日晴れなのを思い出した。空を見上げると、青空が広がっている。いざ外に出ると気持ちいいが、リラックスはここまでだ。

よく友人に「お前は緊張感が無さすぎる」と言われるが仕方ない。俺は田舎者だから、上京するまで"あんな代物"があることを知らなかったのだ。

友人の話によれば、数年前にロマンを求めるある科学者が偶然にも新しいエネルギーを発見したのが全ての発端らしい。その科学者はすぐに実用化に向けて、それこそ血ににじむ努力をした。その結果、最近になって利用されたのだが、その利用方法が科学者の全ての努力をダメにした。

その利用方法こそが『魔法スイッチ』だ。