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「ちょっ……! 勝手に人の頭を見ないで下さい!」
「よいではないか。……ほうほう、お主その女子にそんな大胆なプレイをしたいのか!?」
「そんな事考えてません!!」
……頭痛くなって来た。
しばらく頭を押さえて黙っていたけど、どうしても聞きたい事が出来てしまった。
「……仙華さん」
「なんじゃ?」
「僕とあやめ先輩って……どれ位力の差があるんですか?」
僕の質問に、仙華さんは腕を組んで首をひねった。
「そうじゃな。ウサギとライオン……ドラゴ〇ボールで言えば、超ベ〇ットとヤ〇チャ位かのぉ」
えぇぇぇぇぇッ!!
「どう足掻いても絶望じゃないですか!」
「そうじゃ」
そうじゃって……。
あまりにはっきり言うので、二の句が続けられなかった。
「お主が取る道は二つに一つ。儂の力を借りて強くなるか、無駄な努力をした後で「僕はやるだけの事はやったんだぁ」と、毒にも薬にもならない自己満足に浸るだけじゃ」
「ッ……!」
あんまりと言えばあんまりな言い方だったけど、それは的確な表現だった。
あやめ先輩と付き合う為に努力しているんだ。あやめ先輩と付き合えないなら、全くの無駄な努力になる。
「……ホントに……」
自称妖怪の力を頼るなんて、危ないかも知れない。
でも!!
「僕はあやめ先輩より強くなれますか!?」
意を決して仙華さんに問い掛ける。
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