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「知らん」
「えぇッ!」
そんなあっさり……、
「じゃが……」
仙華さんは「フフン」と楽しそうに笑った。
「お主のその真っ直ぐな目……可能性はゼロではないぞ」
仙華さんのその一言で、僕の心は決まった。
座っていた椅子から立ち上がり、仙華さんに頭を下げる。
「よろしくお願いします!!」
……こうして、僕は妖怪の弟子になった。
※※※
「そう言えば、仙華さんって何の妖怪なんですか?」
「ん? …………秘密じゃ」
「何ですかその間。もしかして忘れたんですか?」
「長生きしとると種族などどうでもよくなるんじゃよ。お主だって、たまに自分が日本人かアメリカ人か忘れるじゃろ?」
「……絶対忘れませんよ……」
もしかして、選択を間違えたかな?
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