レッスン1 対決鬼女と特訓二口女

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仙華さんの弟子になると、すぐに家の庭に連れ出された。 家が古いから、庭は今時の住宅よりずっと広い。大体テニスコート位の広さはある。 「最初に言っておくがの……」 着物の襟を直しながら、仙華さんは僕と向き合った。 「今のお主には儂の特訓は耐えられん。二秒で死んでしまうぞ」 「……それってただの殺害ですよね?」 「そこでじゃ!」 「あ、無視するんですね」 「最初は儂以外の者に協力してもらう」 仙華さんの提案に、思わず目が丸くなる。 「え? 仙華さん以外のって……やっぱり妖怪ですか?」 僕の質問に、仙華さんは仰々しく頷いた。 「当然じゃ。儂は顔が広いから、いろいろな妖怪が力を貸してくれるぞ」 自信満々にその豊満な胸を張る仙華さんに、僕は恐る恐る手を上げた。 「……なんじゃ」 「妖怪って自分勝手に生きてるってイメージがありますけど、ホントに協力して貰えるんですか?」 「フム……」 仙華さんは難しい顔をして、腕を組んでしまった。 「確かにのぉ……あやつら、飲み会にも参加せん程自分勝手じゃからな」 「エェッ! 妖怪同士で飲み会なんてあるんですか!?」 僕の驚きを全く無視して、仙華さんは腕を組ながら首を傾げた。やがて、名案が浮かんだのか、花が咲いたかの様な笑顔になった。
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