94人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
━あらまし━
☆1
わたしの名は『源太』。
もう78になる。
林の中へ続く道は昼間だというのに薄暗く、絶え間なく聞こえる木々のざわめきがわたしの足を止めた。
この地へ来るのは何十年ぶりだろうか。
怖い…だが行かねばならない。
:
:
わたしが幼少の頃過ごした村。
いまでもハッキリ覚えているあのいまわしい記憶。
泣きじゃくる妹、
顔面蒼白でくちびるを震わせ柱にもたれかかる母、
父は…父は……。
:
:
:
しばらく目を閉じ大きく息を吸う。
意を決して、源太は『悪魔が住む村』へ再び歩きだした。
☆2へ進んで下さい。
.
最初のコメントを投稿しよう!