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☆22
解決策は…続き
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俺は木こり連中の意見を一通り聞いた後、
「わかった、俺のほうで動いてみよう。今日のところはひとまずみんな家に帰れ。明日は仕事休みだから家でゆっくりしろよ。」
「おぅ、わかった。」
「じゃあなテツ。」
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そう言って集まった男連中を帰した…が、結局これといった解決策は見つからないままだった。
「なにか…あったの?」
襖(ふすま)が開き、隣の寝床部屋から『源太』が目をこすりながら俺の横に座る。
…おっと!もう夜の11時だったのか。
囲炉裏の火を囲んで、俺は仲間連中と5時間も話してたんだ。
「源太…すまない。起こしちまったな。」
「ううん、便所に行こうと思って起きたの。」
『源太』は囲炉裏の火を、眩しそうに目を細めながら言う。
俺は丸刈りの『源太』の頭をなで回しながら、
「よし、じゃあ便所に行ってこい。早く布団に入らないと風邪ひくぞ!」
「うん。」
そう言うと『源太』は家の戸を開け外へ出ていった。
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俺の家は便所が外にあり、わざわざ家から出て便所に行かなきゃならなかった。…かなり面倒臭いんだよな。
いまは11月、寒い季節は体にこたえる。いい加減、家の中に便所を造ろうか。
…その時だった!
「うわぁぁ!!」
外から響く『源太』の叫び声!!
「源太!源太~ッ!!」
俺は靴も履かずに外へ飛び出した!
☆28へ進んで下さい。
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