━悪魔の住む村━

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☆24 喫茶店『ワラハンド』…続き ---------------------- 「この喫茶店を始めるきっかけは孫が生まれたからなんだ。その孫や友達に遊びに来てほしくてね。」 それで『ワラハンド』(子供達)か♪ シャレてるねぇ信ちゃん。 : : しばらくの談笑の後、わたしは本題に入った。 「そう言えば信ちゃん、妙な事を言ってたね。『源ちゃんを沢松村に向かわせる理由を作ったのは私』だと…。」 そんなハズはないのだが、信ちゃんの話を聞いてみない事には確信が持てないのもまた事実であった。 「あぁ、その通りだ。最近わたしは図書館にハマっててね。喫茶店が休みの日は、しょっちゅう行ってるんだが、その図書館で面白い本を見つけたんだ。」 そう言って信ちゃんは、図書館から借りてきた本を持ってきた。 かなり古い本のようで表紙は黒ずんでおり、題名がうっすらと確認できる程度だ。 「この書物は、とても貴重な資料なのだそうだが、図書館の館長と私は将棋仲間でね。他に内緒でこっそりと…。」 おいおい信ちゃん、それはまずいんでないかい?(苦笑) : : 題名は、 『津軽藩鉱脈記』 「これには、津軽(青森県)で掘られていた大小さまざまな鉱山の場所、それらで採られた鉱物の種類や採掘量が事細かく書かれている。古文なので少し難しく書かれているが……源ちゃんここを見て…!」 信ちゃんが、しおりの挟んであったページを開き指差した。 「金山……『沢松村』…!?」 ☆26に進んで下さい。 .
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