‡序章‡ 名も無き少年剣士

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しばらく歩くと、目の前に小さな小屋が見えてきた。 「ここか?」 ロッテにそう尋ねる。 ロッテ「はい!送ってくれてありがとうございます。良かったら家で休んでいって下さい!」 「いや…俺は」 少年は断ろうとしたが、 ロッテ「遠慮しないで下さい!今お茶入れますから!」 ロッテが小屋に駆け出した。 その時! 「待て!」 少年はオークの気配を感じ取り、ロッテを呼び止めた。 しかし…。 ロッテ「うわぁ!!」 オークはロッテに飛びつき、その拍子にロッテは気を失ってしまった。 『キサマカ…ワガコブンヲ キリステタ ヤカラハ!!』 先程、少年が倒したウルフより何倍もの巨体をしたウルフ─。 「ガルム…か。ロッテを解放しろ」 だが、ガルムは鋭い瞳をギラギラと光らせ、 『ソウハイカンナ コイツハダイジナ ヒトヂチ ダカラナ!』 「ちっ!」 少年は背中から大剣を抜き、構えた。
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