‡序章‡ 名も無き少年剣士

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「なら…お前の子分のように斬り捨てるまで!」 少年は大剣を軽々と振り上げ、ガルムに躍り出た。 『サセルカ!!』 だが、ガルムはその巨体からは想像できないような身のこなしで、それをかわす。 『クルシムガイイ!!』 ガルムが前足を上げ、勢いをつけ地面を踏みつけた。 すると、地面は大きく揺れ石つぶてが地面を襲う。 「くっ!」 少年は大剣で石つぶてを凪払い、ガルムに近付いた。 『アマイワ!!』 少年の殺気を読み取り、ガルムが牙をむきだし噛みついてきた! だが、そこに少年はおらず、ガルムは少年を捕らえることができなかった。 「自分の力を過信しすぎたな…」 ガルムが上を見上げると、天高く飛び上がった少年が─。 少年は旋風を纏った大剣を、ガルムに向かって投げつけた!
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