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私たちは専ら絵に向かう。
その必死に描いてる様を、キッチンから見ているお母さんは、『いつまで、こう一緒にやるってことしてんのかしら?』っと言いながら、また笑う。
───PM 5:00過ぎ
ドアの鍵の音が聞こえ、私たちは描いた絵を持ち、玄関に向かって一目散に走って行った。
『「お父さん、お帰りなさぁ~い!!」』
満面の笑みで、仕事から帰って来たお父さんを見る。
扉を開け、いきなり子どもたちが居るものだから、お父さんは少し驚いていたが、すぐ目線を私たちと同じくらいにしゃがみ込み、『ただいま』っと笑顔で言って、大きな手で頭を撫でてくれた。
『「お父さん見てぇ!!」』
何だと思い、お父さんは絵を良く見ていたら、微かに『お父さんありがとう』の文字が見えた。
『のんもゆうも、お父さん描いてくれたのか。お父さん嬉しいなぁ』
満面の笑みで頭を撫でてくれ、『ありがとう』っと言って絵を受け取ってくれた。
私たちにとって、それがどれだけ嬉しかったことか…。
決して、2人の中ではライバル心はなく、2人共、褒められたいがためにやっていたから、そんなことを考えてもいない。
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