39人が本棚に入れています
本棚に追加
『俺は…こいつ泣かせない…
お前みたいに…突然こいつの前から居なくなったりしない…』
『俺が…俺がこいつ幸せにする…
だから…
こいつ俺に下さい…』
達也はお墓に深々と頭を下げた…
菜々子は彼のお墓に話し掛けた…
『私…一歩前に進んでみるね…
未来を見つめてみる…』
達也の顔をみて…また彼のお墓を見つめた…
『私…達也の手を取るわ…
達也と未来歩んで見るわ…
そして2人で…あなたの分まで…生きる…』
達也は菜々子を見つめて
菜々子の手を取りキュッと握りしめた…
『約束するよ…こいつの手離さない…
幸せにする…』
2人で見つめ合い
彼のお墓に頭を下げて…
彼のお墓を後にした…
振り向かず歩く2人に…
《達也…菜々子を頼んだよ…》
彼の声が穏やかな風の中で聞こえた…
さっきまで降っていた雨はいつの間にか上がり…
綺麗な七色の虹が
青い空に架かっていた…
…end…
最初のコメントを投稿しよう!